2022 年11月27日待降節第1主日・アドベント

招  詞 詩編149:1
交読詩編 67:1-8 一 同
讃美歌* 242(1)
聖  書 エレミヤ書33:14-16(旧 1241p)
     マタイ福音書1:18-25(新1p)
説  教 「神は私たちのただなかに」
          川浦弥生牧師

讃 美 歌 26.242.231.230.92

<ことば> イエスさまの誕生は、誰にとっても驚きと不安と感動
の入り混じったしだいでした。けっして人々の喜びだけが記されている
のではありません。マタイ福音書では、むしろ困惑のほうが勝っている
かも知れません。マリアの妊娠を知ったヨセフは、正しい人であったた
め、非常に苦しんだ様子が描かれています。夢に見るほどに悩んだので
す。姦通罪は当時は死刑でした。自分の婚約者が自分の知らないあいだ
に身ごもったわけです。当時の女性は男性の財産の一部でしたから、財
産を知らぬ間に侵害されたということにもなります。それほど正しい人
でなくても、我がこととなれば衝撃を受けるのではないでしょうか。し
かし、ヨセフはマリアをさらし者にはしたくなかったので、表沙汰には
しないでおこうとしました。自分自身も恥を受けることにもなりましょ
う。こっそり離縁しようと考えました。ヨセフの願いは、ぜいたくな願
いではなく、ただ平凡に慎ましく暮らしたかったのですが、それはもう
叶わないことになりました。マリアと生きるのならば、世間の目を乗り
越えて、自分が望んだこととは違う人生を生きなければなりません。な
ぜ神さまはこんな過酷な体験を、マリアとヨセフになさったのでしょ
う。