聖 書 創世記2:4b-9
マルコ福音書10:2-12
説 教 「神さまとの約束」
川 浦 弥 生 牧師
讃美歌 26.579.418.92
<ことば>
今日の聖書箇所は離縁についての教えになっています。私は疑問に思いました。なぜクリスマスの準備が始まる前に、離縁の話になるのだろう。どんな関係があるのだろうかと。この箇所は様々な異論もあって、短絡的に解釈してはいけない、慎重に考えなければならないところです。人を傷つける可能性もある話ではないでしょうか。私は小学校で働いていますので、いろいろな子どもたち、いろいろな家庭の子どもたちがいます。ですから、こういった話題は特に考え方や言葉に気をつけて、子どもの心に配慮するテーマだと思っています。考え方というものは言葉になって出てしまいますので、普段からきちんと学ぶことが大切です。
さて、先週は古代ユダヤの結婚式の様子をお伝えしましたが、その中で婚約をすると契約をするという話がありました。古代ユダヤ社会の中心は契約というかたちでした。私たちにとって大切なものは、旧約聖書、新約聖書の「約」という文字です。これは神さまとの約束を意味しています。ですから、わたしたちは神さまと約束をして、契約を結んでいるのです。では、どのような約束、契約であるのかということを、教えてくださっています。ここでファリサイ派がイエスに聞いていることは、申命記のなかに出てきます。申命記の24章1節ですが「人が妻をめとり、その夫となってから、妻に何か恥ずべきことを見いだし、気に入らなくなった時は、離縁状を書いて彼女の手に私、家を去らせる」というモーセの言葉です。イエスの答えは、モーセの言葉は人間への譲歩にすぎず、真理ではないだろうというものでした。そして、人間の共同生活の意味について神さまの御旨を教えます。