聖霊降臨節第22主日礼拝

聖書朗読  イザヤ書32:15-20 (旧1112 p)

      マタイ福音書25:1-13 (新49 p)

   説  教 「ともし火を整える」

            川浦弥生牧師  

讃美歌*  26、289、230 –グロリア-  

                   

<ことば> 

今日の聖書箇所には古代ユダヤ社会の結婚式の様子が描かれています。古代ユダヤの婚約式は、一般的に女性の家で行われました。結婚式はユダヤ民族の歴史とその継承の中に組み込まれたものだったのでした。夜遅くまで待って、花婿を迎える10人の女性の役割も大切なものだったことでしょう。ところが、5人は愚かで、5人は賢かったといいます。愚かと賢いの違いは、油を用意しているかどうかでした。婚宴を待つ夜、ともし火、油という非常に感性に訴えるたとえ話ですから、人の心を動かしたのでしょう。ドイツのマグデブルグ大聖堂には入り口にこの10人の女性が彫刻として配置してあります。この大聖堂はプロテスタントの拠点の一つだったそうです。また、讚美歌174番(21−230)のメロディーはバッハのカンタータ140番「目覚めよと、われらに呼ばわる物見らの声」のコラール(合唱)に出てきて、世界中で親しまれています。聖書は文化の源でもあります。花婿がやって来る時というのは、終末のことだという説が多いのですが、みんなが寝むりこんでしまうような日常生活の中で、主が来たり給うを「待つ」とはどういうことかを考えたいと思います。