2022年10月23日聖霊降臨節第19主日

招  詞 詩編95:1―3

交読詩編 詩編 148:1-14

聖  書 ヨブ記38:16-30(旧827P)

     ルカ福音書12:29-34(新 32p)

説   教 「光が住むところを知っているか」

        川浦 弥生 牧師

讃 美 歌 26.8.67.457.92

<ことば>
ヨブ記は人間にとって理不尽であると思えるような始まり方をし
ている、一種の謎めいた物語です。中心テーマは「神の義」とはどの
ようなものかということです。1:1「ウツの地にヨブという人がい
た」から始まります。ヨブ記の作者たちは、エルサレムという中心で
はなくてウツという辺境を舞台にし、申命記に記されたような正統主
義を批判しています。旧約聖書のおもしろいところは、まったく違う
見解の内容があちこちに残され、聖書となっているところではないで
しょうか。多声的な正典というのは、神の言葉が人間に豊かに響いて
いる証ではないかと思います。無垢な正しい人ヨは、主とサタンとの
対論の中に巻き込まれてしまいます。ちなみに神の呼び名も「神」「ヤ
ハウェ」「主」と呼び分けられていて、これはそれぞれに呼び方の違
う、つまりは考え方の違うグループがいたことを表しています。さて、
主はサタンに「お前はわたしの僕ヨブに気づいたか。地上に彼ほどの
者はいまい。無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きている」
というのですが、サタンは「ヨブが利益もないのに神を敬うでしょう
か。」と反論します。さて、ヨブは何を知ることになるのでしょうか。