2022年2月13日公現後第6主日礼拝
招 詞 詩編34:2
交読詩編 34:1-15
聖 書 箴 言 2:1-9
マルコ 4:13-20
箴 言 2:1-9 (旧992 p)
マルコ福音書 4:1-9(新 66p)
説 教 「豊かな実りの土地」
川浦 弥生 牧 師
讃 美 歌 26(1).196(1).224(1).92(1)
<ことば> 同じことを体験しても全く違う結果になるということは、よ
くあります。イエスのたとえ話は種まきの話でした。道端に落ちた種、石
の多い土地に落ちた種、茨の生えている土地に落ちた種、良い土地に落ち
た種がそれぞれどのような結果になるかを伝えています。
本当に神が私たちに願うのは良い土地になりなさいということではないか
と思います。実際に良い土地とはどんな土地なのでしょうか。農伝で 4 年
間農業をしたときに不思議だったのは、いっさい農薬をまかないのに、農
作物に虫がつかなかったことでした。農業の先生は禿先生の後任で生田教
会の池迫先生でしたが、先生が言うには、微生物がたくさん生きている土
地だと、作物に虫がつかないのだそうです。化学肥料は使わず、農薬もも
ちろん使いませんでした。微生物を殺さないので、その多様性がうまく働
くのです。こういうバランスを神の業と呼びたいものです。では、人間に
とってそれはどういうことを意味するのかを考えると、やはり心が多様性
を受け入れることによって耕されている状態でしょう。多様性はこの世界
の現実です。多様な世界には自分の思い通りにならない他人とものごとで
満ちています。ただ耐えることがよいことではありません。誰かが傷つけ
られて犠牲になるような不正やバランスを欠いた経済、力関係は少しずつ
でも変えなければなりません。そして、やはり人間が幸せに生きるための
指針をもち、知恵を寄せ合って身近な関係から作り上げていきたいもので
す。私たちが良い土地であるためには、もう一度聖書の言葉に耳を傾けた
いと思います。